白樺樹液中の成分調査

Tree Sap. Hokkaido University Press(pp.23-28, 1995).

The Development and Utilization of Birch Resources and Birch Sap

of Heilongjiang Province, Chine

Nie Shaoquan, Shi Fuchen, Sun Bing and Yan Tingfen. 

シラカバ樹液中のアミノ酸含量
アミノ酸 量(mg/100ml) アミノ酸 量(mg/100ml)
生重量 煮沸後重量 生重量 煮沸後重量
グルタミン酸(Glu) 10.59 15.26 アラニン(Ala) 0.38 0.83
アスパラギン酸(Asp) 1.52 2.15 スレオニン(Thr) 0.35 0.50
バリン(Val) 0.77 12.80 アルギニン(Arg) 0.33 0.51
イソロイシン(Ile) 0.64 0.79 シスチン・システイン
(Cys,scy)
0.38 0.22
メチオニン(Met) 0.58 0.80 プロリン(Pro) 0.28 0.46
ロイシン(Leu) 0.50 1.05 セリン(Ser) 0.18 0.46
リジン(Lys) 0.47 7.10 チロシン(Tyr) 0.11 0.39
フェニルアラニン(Phe) 0.39 0.89 ヒスチジン(His) 0.11 0.24
グリシン(Cly) 0.38 0.77 - - -
 

Tree Sap, Hokkaido University Press(pp. 99-103, 1995),

Chemical Constituents and Preservation of Birch Sap

Jing Li and Pongfu Gao

シラカバ樹液中のアミノ酸含量
アミノ酸 量(mg/100ml) アミノ酸 量(mg/100ml)
グルタミン酸(Glu) 15.89 グリシン(Cly) 0.39
メチオニン(Met) 2.87 アラニン(Ala) 0.36
アスパラギン酸(Asp) 2.38 スレオニン(Thr) 0.34
バリン(Val) 1.45 セリン(Ser) 0.33
リジン(Lys) 0.82 アルギニン(Arg) 0.33
イソロイシン(Ile) 0.67 システイン(Cys) 0.25
フェニルアラニン(Phe) 0.46 チロシン(Tyr) 0.25
プロリン(Pro) 0.41 ヒスチジン(His) 0.13
ロイシン(Leu) 0.41 - -
※表中の数字は3反復の平均値

Tree Sap, Hokkaido University Press(pp.141-149, 1995),

History of the Sap Festival "Yakusuje" and Its Present Situation in Korea

Jong Soo Woo

表5. 韓国のシラカバ樹液中に含まれる主な糖類および無機物
ブドウ糖(g/l) 果糖(g/l) マグネシウム(mg/l) カルシウム(mg/l)
2.35 2.15 40.05 174.65

Tree SapII, Hokkaido University Press(up.149-153, 2000).

Preventative Properties of Birch Sap Against Oxidative Stress in Rats

Yando Shen, Akiko Kazusaka, Shoichi Fujita and Minoru Terazawa

ストレスによるラットの胃壁の出血(水を飲ませたもの)

ストレスによるラットの胃壁の出血(シラカバ樹液を飲ませたもの)

シラカバ樹液を飲ませたもののほうが出血度合いが少ない

■シラカバ樹液中の成分調査■

(シラカバ樹液国際サミット報告書)

 

シラカバ樹液は地域性等により差異は無く、樹液独特の性質をもつものである。

成分調査表、上位4段の多量に含有する成分は極めて有効なものである。

カルシウム(Ca)は、骨粗そう症の予防と改善に役立つものであるが、

マグネシウム(Mg)との共存により、効果的にCaが骨の中に吸収されるものである。

亜鉛(Zn)は、インシュリンを作るのに必要成分であり、糖尿病や精子の増強に役立つものである。

カリウム(K)は、体内から塩分を放出する機能があり、利尿効果、血圧低下に役立つものである。

 

以上、4点からも機能性の高い水であると言える。

Hg、Cd、Cuなど毒性のある物質が少量含まれているが、この程度の濃度では何ら人体に害を与えるものではない。

甘味はブドウ糖と果糖から成り立っており、最も理想的なものである。

シラカバ樹液中のアミノ酸含有量中で第1位のグルタミン酸は味の素そのものであり、旨味の素である。これが、まろやかさを与えている一つの因子と考えられる。

動物実験からも、ストレスによる体のひずみ(潰瘍等)の予防と治療に効果があることが明らかになっている。

元帯広畜産大学教授 理学博士 美濃羊輔先生のコメントによる